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汲古選書57 春秋学用語集

汲古選書57 春秋学用語集

前著「春秋三伝」訳注の改訂を兼ね、一般語から特殊語まで、斯界初の用語集成なる!

著者 岩本 憲司
ジャンル 東洋史(アジア) > 殷周秦漢
シリーズ 汲古選書
出版年月日 2011/12/07
ISBN 9784762950575
判型・ページ数 A5
定価 3,300円(本体3,000円+税)
在庫 在庫あり
 

目次

【内容目次】
〔一般篇〕
春秋・春秋学・孔子説経説話・感生帝説・天統・偏戦・離会・義例・脩母致子説・文質・
獲麟・遂事・原心定罪・左史・赴告・三伝長短・再受命・本事・三世・春秋説・何休学・莅盟・
拠乱・微言大義・孔子史記・強幹弱枝・通辞・端門之命・微辞・豪釐千里・三統・空言・
属辞比事・後聖・卯金刀・七等・大一統・三科九旨・五始・災異説・素王・秘教の四十二語。
 なお、本篇は、春秋学の用語のうち、一般的ではあるが陳腐でないものを集めて掲げ、辞典風に簡潔な解説を附したもので、後の特殊篇に対する、いわば予備的部分である。

〔特殊篇〕
分民・不嫌・喪至・主書・以名通・無大夫・無王・微者・起文・当国・斉人語・引取之・悪愈・
従可知・躋僖公・懐悪・王魯・内辞・無伝・刑人・孰城之・鄭伯男也・孟子・中国・渝平・
文実・中寿・以春秋為春秋・従不疑・伯子男一也・不以者・可辞・吾已矣夫・所致・礼経・
夏不田・紀叔姫・因国・武宮・不教民・両事・不致之辞・逆祀・諸侯・母弟・成宋乱・為礼・
政在季氏・日卒・言伐者の五十語。
 なお、本篇は、普通の語学的アプローチではなかなか明らかにし難い春秋学の特殊用語について、「春秋学」学の立場から、専ら論理的に分析を試みたもので、本書の主要部分である。

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内容説明

【本書より】

「春秋学」という称謂は、例えば「経済学」のような、現在行われている学問、言い換えれば、我々自身の営為を呼ぶものとは、本質的に異なる。もし、経済学と同じレベルの言い方が必要とされるならば、“我々のなすべきことは「春秋学」学である”と言わねばならない。つまり「春秋学」とは、学問そのものではなく、学問の対象を指す言葉なのである。かくて、このような意味での春秋学の用語を集めたものが本書である。

 経験者なら誰しもが実感しているはずだが、翻訳というのは、論文執筆とはまた別の意味で、苦労の多い作業である。別の意味とは、二つある。一つは、質的問題で(中略)、もう一つは、量的問題で、途中で立ち止まったりして、作業にたっぷり時間をかける余裕があまりない、ということである。というのも、原作には決まった分量があるため、時間との競争になるからである。筆者もかつて、このような作業を体験し、『春秋穀梁伝范甯集解』・『春秋公羊伝阿休解詁』・『春秋左氏伝杜預集解 上・下』の四冊を、同じ汲古書院から刊行した。まがりなりにも作業が終了したわけだが、いざ終了してみると、前にも述べた二つの問題のうちの後者が気にかかる。(中略)そこで、数年前から拙訳の見直しを始めた。するとあるはあるは、反省すべき箇所が次々と見つかった。お恥ずかしい話ではあるし、作業も途中なのだが取り敢えず、本書をもって中間報告とすることにした。つまり本書は、名称は「用語集」だが、実は、前の四冊の改訂を兼ねている。

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