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東アジア出土資料と情報伝達

東アジア出土資料と情報伝達

「情報の伝達―発信と受容」をキーワードに、従来の制度史の枠を超えた新しい視点から東アジア古代国家の特質に迫る

著者 藤田 勝久
松原弘宣
ジャンル 東洋史(アジア)
東洋史(アジア) > 殷周秦漢
日本史
日本史 > 古代
出版年月日 2011/05/25
ISBN 9784762928963
判型・ページ数 A5・394ページ
定価 9,900円(本体9,000円+税)
在庫 在庫あり
 

目次

はしがき(藤田勝久)
第一部 古代中国の情報伝達
   中国古代の文書伝達と情報処理 ……………………………………………………………… 藤田勝久
   里耶秦簡からみる秦朝行政文書の製作と伝達 ………………………… 胡 平 生(佐々木正治訳)
   漢・魏晋時代の謁と刺 ………………………………………………………………………… 角谷常子
   走馬楼呉簡中所見「戸品出銭」簡の基礎的考察 ………………………………………… 安部聡一郎
   漢代の『蒼頡篇』、『急就篇』、八体と「史書」の問題
    ――秦漢時代の官吏はいかにして文字を学んだか―― ……………… 邢 義 田(廣瀬薫雄訳)
   中国古代交通システムの特徴――秦漢文物資料を中心に―― ………… 王 子 今(菅野恵美訳)
   中国古代南方地域の水運 …………………………………………………… 金 秉 駿(小宮秀陵訳)
 第二部 古代日本、韓国の情報伝達
   日本古代の交通と出土木簡 …………………………………………………………………… 佐藤 信
   木簡から探る日本古代の交通――国境を越える交通に注目して―― …………………… 舘野和己
   物品進上状と貢進荷札 ………………………………………………………………………… 市 大樹
   古代の荷札木簡再論 …………………………………………………………………………… 今津勝紀
   情報伝達における田領と刀祢 ………………………………………………………………… 松原弘宣
   石刻文書としての広開土王碑文 ……………………………………………………………… 李 成市
   あとがき(松原弘宣)
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内容説明

本書は、古代東アジアの出土資料研究を進めるために、中国古代(戦国、秦漢時代)の出土資料の機能と情報伝達のあり方を原型とし、それを古代日本・韓国の文字資料と比較しながら、古代国家と社会の特質を明らかにすることを目的としている。

前著『古代東アジアの情報伝達』につづき、従来の主要テーマである出土資料の集成と考証や、法制史と文書行政、書籍と思想史などの研究成果を吸収し、資料のもつ意義を分析することを継承する本書では、文書などの情報処理と、中国簡牘と日本古代木簡の接点となる記録、付札、字書・習書などの機能を明らかにし、交通システムと人びとの往来による情報伝達の実態を比較した。これらは中国と韓国日本古代の分野で整理し、さらに相違点を意識することによって、古代国家と社会の特質を明らかにするとともに、古代東アジアの資料学を構築する基礎となるものである

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