目次
凡例
先進第十一
顔淵第十二
子路第十三
憲問第十四
衞靈公第十五
季氏第十六
陽貨第十七
微子第十八
子張第十九
堯曰第二十
内容説明
【凡例より】(抜粋)
◎本書は、正和四(一三一五)年清原教隆写『論語集解』十巻公益財団法人東洋文庫蔵(以下、通称である正和本と称する)を底本とする。正和本は、汲古書院より『論語集解』(一)古典研究會叢書漢籍之部第四巻(二〇一七年)、勉誠出版より『重要文化財論語集解正和四年写』(二〇一五年)として影印されている。(中略)
◎『論語集解』には、正和本のほかに、正平十九(一三六四)年堺浦道祐刊『論語集解』十巻大阪府立図書館蔵(以下、通称である正平本と称する)がある。正平本は、正平版論語刊行会によって『正平版論語集解』(一九三三年)として影印され、武内義雄による「正平本源流攷」が附されている。武内によれば、正平本は、正和本と同様、清原教隆の本に基づくという。正和本は書写資料であるため、刊本との相違を確認する必要を鑑み、正平本を参照した。(中略)
◎正和本は書写資料であるため、多くの異体字や書写体による表記がみられる。翻字に際しては、おどり字は当該の文字に改め、これらの細かな文字の異同を反映せずに、正字で統一した場合がある。また、正和本には、訓点のほかに多くの書き入れがあるが、本書の目的上、書き入れについては翻字していない。これらについては底本を参照されたい。
◎『論語集解』は、のちに梁の皇侃の『論語義疏』および北宋の刑昺の『論語注疏』において底本とされる。このため、本書はこれらの朱熹『論語集注』以前のいわゆる「古注」を解釈の際に参考とした。