ホーム > 明治大学東洋史資料叢刊8 洛陽学国際シンポジウム報告論文集

明治大学東洋史資料叢刊8 洛陽学国際シンポジウム報告論文集

東アジアにおける洛陽の位置

明治大学東洋史資料叢刊8 洛陽学国際シンポジウム報告論文集
著者 氣賀澤 保規
ジャンル 東洋史(アジア)
東洋史(アジア) > 殷周秦漢
東洋史(アジア) > 魏晋隋唐
出版年月日 2011/03/01
ISBN 9784762995071
判型・ページ数 B5・226ページ
定価 3,850円(本体3,500円+税)
在庫 品切れ・重版未定
 

目次

「洛陽学国際シンポジウム」の趣旨説明 ……………………………………………………… 氣賀澤 保規
洛陽学国際シンポジウム報告要旨 
日本における「洛陽学国際シンポジウム」の開催とその意義 …………………………… 氣賀澤 保規
“洛陽学”への私の見解 …………………………………………………………… 羅 炤(江川式部 訳)
洛陽学本論
洛陽学序論―中国史における洛陽の位置― ………………………………………………… 氣賀澤 保規
洛陽・河南の歴史地理と文物状況 ……………………………………………………………… 塩沢 裕仁
中国のはじまり―夏殷周三代の洛陽― ………………………………………………………… 岡村 秀典
洛陽刑徒磚をめぐる一考察 ―『漢魏洛陽故城南郊東漢刑徒墓地』の紹介を手がかりとして―  石黒 ひさ子
曹魏洛陽の復興と「正始石経」建立 …………………………………………………………… 落合 悠紀
漢魏洛陽城研究の現状と課題 …………………………………………………………………… 佐川 英治
三角縁神獣鏡と洛陽 ……………………………………………………………………………… 車崎 正彦
日本の三角縁神獣鏡の性質に関する私見 ………………………………………………………  王 維坤
日本の古代都城と隋唐洛陽城 ………………………………………………………………… 小笠原 好彦
龍門石窟の奉先寺洞大仏と優填王像―中国仏教にとっての洛陽― ……………………………… 肥田 路美
近年洛陽出土唐代墓誌の概況と研究の進展 ……………………………………… 毛 陽光(梶山智史 訳)
嵩山法王寺舎利蔵誌と円仁 ……………………………………………………………………… 酒寄 雅志
「洛陽学」の可能性について(「洛陽學」的可能性)………………………………………………  高 明士
「洛陽学」の可能性―洛陽学国際シンポジウムから学んだこと― …………………………………… 妹尾 達彦
執筆者紹介・編集後記

このページのトップへ

内容説明

【「洛陽学国際シンポジウム」の趣旨説明 氣賀澤保規 より】(抜粋) 

 古来中国史の中心は、長安と洛陽でありましたが、多くの場合話題となるのは長安(西安)であり、洛陽はつねにその後塵を拝してきました。しかし考えてみると、洛陽とその周辺は、長安一帯より歴史・文化の中心であった期間は長かったいともいえます。にもかかわらず、この地を系統的に追いかけた研究や概説は多くはない。日本史でいうと遣唐使は長安と関係づけて知られていますが、じつは金印の「倭の奴国」や卑弥呼の邪馬台国など、洛陽とはずっと早くから関係をもっています。それに加え、近年の日本の中国史研究、なかでも隋唐以前にあっては、問題の関心が拡散し、なかなか共通の場を作り出せないでいます。天聖令の発見、敦煌文書(杏雨書屋)の公表、三国呉簡の出土、石刻史料の発見、ソグド系資料の……、注目される新材料は決して事欠かず、現地調査も格段に容易となっています。しかしそこからなかなか共有の問題、時代認識の論議に進まない。そうした状況にあってこの洛陽のテーマは、長い時間の幅をもって多様な角度から接近でき、今後の研究の進展にも一定の貢献が可能となる、そこから「洛陽学」シンポジウムといたしました。学際的な取り組みを可能とするという点で、文化継承学の目指す方向とも重なります。

このページのトップへ