内容説明
日本の「律令学」を牽引するとともに、律令研究を近世法、近代法の研究にも応用されて方法論の上でも新機軸を拓かれた小林 宏先生の古代から近代にいたる珠玉の論考を全三冊にまとめお届けする。
第三巻 近 代 第一 越後長岡藩における法学の系譜 ― 渡邊廉吉・小原直に寄せて ― 第二 小林虎三郎の長岡藩 「民間禁令」 について ― 解題と翻刻 ― 第三 「改定律例」管見 ― 伝統的法典編纂の終焉 ― 第四 皇位継承をめぐる井上毅の書簡について ― 明治皇室典範成立過程の一齣 ― 第五 明治皇室典範における皇位継承法の成立 ― 西欧法受容における律令法の意義に寄せて ― 第六 明治皇室典範制定史の一考察 第七 井上毅の女帝廃止論 ― 皇室典範第一条の成立に関して ― 第八 渡邊廉吉の人物像素描 ― 城泉太郎と比較して ― 第九 前近代法典編纂試論 附 録 第一 維新の北越長岡と福沢諭吉 第二 「瘠我慢」をつらぬいた男、 三島億二郎 第三 「米百俵」の説得術 ― もう一つの学ぶべきもの ― 跋・索 引