内容説明
日本の「律令学」を牽引するとともに、律令研究を近世法、近代法の研究にも応用されて方法論の上でも新機軸を拓かれた小林 宏先生の古代から近代にいたる珠玉の論考を全三冊にまとめお届けする。
【収録一覧】
第二巻 近 世
第一 新井白石における法的辨証
―― 正徳元年の疑獄事件を例として ――
第二 徳川幕府法に及ぼせる中国法の影響
―― 吉宗の明律受容をめぐって ――
第三 徳川吉宗と過料刑の成立
―― 立法における経書の意義に寄せて ――
第四 徳川吉宗の立法技術
―― 律令的レトリックの導入に寄せて ――
第五 「寺社方御仕置例書」の成立
――『大岡忠相日記』 を素材として ――
第六 「定書」と「例書」―― 徳川吉宗の立法構想 ――
第七 熊本藩における中国法の機能
―― 法的決定の「理由づけ」に寄せて ――
第八 熊本藩と『大明律例譯義』
第九 熊本藩「刑法草書」私考
第十 古典ヲ斟酌シテ時勢ノ宜シキニカナフ
―― 熊本藩と法的思考 ――
第十一 熊本藩と 『清律例彙纂』
附 録
徳川吉宗と法の創造
索 引