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汲古叢書186 中國江南鄕村社會の原型  新刊

汲古叢書186 中國江南鄕村社會の原型

◎賦役黄册と魚鱗圖册――はじめて双方の記載内容を活用した農村社会史研究の成果

著者 伊藤 正彦
ジャンル 東洋史(アジア)
東洋史(アジア) > 明清
シリーズ 汲古叢書
出版年月日 2025/02/20
ISBN 9784762960857
判型・ページ数 A5・1070ページ
定価 24,750円(本体22,500円+税)
在庫 在庫あり
 

目次

【研究篇】
緒 論 明代鄕村社會史研究の課題
小山正明氏の所論をめぐって/小論の課題―休寧縣27都5圖の世界
第1章 『黄册底籍』と『丈量保簿』
はじめに/『萬暦27都5圖黄册底籍』/『明萬暦9年休寧縣27都5圖得字丈量保簿』/おわりに
第2章 階層構成
はじめに/所屬人戸の再生産可能規模/〈總戸-子戸〉制の普及状況と再生産の可否/自作農と地主的土地所有の比率/おわりに
第3章 有力氏族
はじめに/萬暦年間の名族三氏/〈總戸-子戸〉制の形成時期/結びに代えて―就役方法と讀書人の存在
第4章 租佃關係
はじめに/27都5圖内の事産と出租事産の槪況/27都5圖内事産の出租人戸/27都5圖内事産の佃人/佃僕=火佃の存在/おわりに―租佃關係の選擇的性格
第5章 事産賣買の頻度と所有事産の變動
はじめに/『黄册底籍』の轉収・轉除の記載/事産賣買の頻度/所有事産の變動/おわりに
第6章 所有事産の分布と娶妻の範圍――生活圏――
はじめに/所有事産の分布状況/娶妻の範圍/おわりに
終 章 「傳統社會」形成論=「近世化」論と「唐宋變革」
はじめに/「傳統社會」形成論=「近世化」論の系譜/「傳統社會」形成論=「近世化」論が提起する課題/宋~明初期の歴史的性格/おわりに
あとがき・英文目次・中文摘要・索引
【資料篇】
はしがき/第1章 『萬暦27都5圖黄册底籍』記載データ(萬暦10年冊,萬暦20年冊,萬暦30年冊,萬40年冊)/第2章 『明萬暦9年休寧縣27都5圖得字丈量保簿』記載データ/第3章 休寧縣27都5圖の事産所有状況に關するデータ/休寧縣都圖文書記載データ   英文目次・中文摘要

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内容説明

 賦役黄册と魚鱗圖册の記載内容を駆使し,明朝の鄕村行政組織=里甲制に編成された鄕村社會(徽州府休寧縣27都5圖)の全容に迫る。【資料篇】には【研究篇】の根拠データを収める。そのなかには,閲覧困難な安徽博物院藏『萬暦27都5圖黄册底籍』4册の記載データ,日本國内にはない休寧縣の都圖文書の記載データが含まれている。歷史學の方はもちろん,農業經濟學や地域社會學の方に広くお薦めする書である。

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