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詩経全釈

詩経全釈

四半世紀の年月を経て、名著『詩経全釈』限定復刊!

著者 境 武男
ジャンル 中国古典(文学)
出版年月日 2010/04/30
ISBN 9784762928789
判型・ページ数 B6・850ページ
定価 6,600円(本体6,000円+税)
在庫 品切れ・重版未定
 

内容説明

【まえがき】より 中国歌詩の始原としての周詩――詩経――にとりつかれてほぼ半世紀。そしてまずとりあえず「周詩抄」としてまとめ(1948年)、ついで「詩経釈義」として世に出した(1958年)。いちおうの成果ではあったが、しかし中国古歌謡を、やさしくまたなだらかな日本語で「書きくだす」には、どのように表現すべきかについては、当時もいささかの不安があった。だから折りにふれて、消したり書いたりの作業が、ずうっと何年もつづいた。また語釈にも適切でないものが少なからず見つかり、あるいは補筆すべきものもあった。かくて、やっと定稿を得て清書しなおしたところで、旧著の詩経釈義を改めて「詩経全釈」と改題した。ただ本文にはないが参考のため句末の韻字に「」などのしるしをつけたこと、擬声語・擬態語などは多く片仮名書きにしたこと、各篇首の「詩序」と篇末の章数・句数を刪ったことなどは、旧著と同じ形式にした。さらに、語釈の外に「通釈」を施すこともまた、やはり省略した。ただこのたびは、日本に伝統するところの「五・七」または「七・五」の調子の歌ことばの訳詞を全詩にわたって付載した。そして、はじめの部分の国々の歌謡(国風)は現代俗語で、他の王朝貴族たちの種々の歌謡(小雅・大雅)や、最古の歌謡としての祀廟歌(頌)などはやや古風なことばでこころみた。それらは、かなり長い期間にわたっての筆のすさびである。語釈で説明しかねた事項は、篇旨についての諸説とともに「付説」として末尾に簡述した。なお篇旨についてとくに漢朝人の詩説を多く載せたのは、それが中世以後の詩説のもとになっているからである。

本書は、中国最古の詩集「詩経」305篇の全釈である。【原文】【読み下し文】【注】【訳文】【付説】よりなる。訳文は初学者のために五七・七五調での訳を試みた。付説は、詩の理解を容易にするための解説・考証となっている。名のみ有名な詩経を鑑賞するための入門書である。

【内容目次】

 まえがき・緒言

 

国風序説(一)〔二南〕  周南第一  召南第二

国風序説(二)〔衛国〕  邶第三   鄘第四  衛第五

国風序説(三)〔王鄭斉〕 王第六   鄭第七  斉第八

国風序説(四)〔魏唐〕  魏第九   唐第十

国風序説(五)〔秦豳〕  秦第十一

国風序説(六)〔陳檜曹〕 陳第十二  檜第十三  曹第十四  豳第十五

 

二雅序説(一)小雅  

鹿鳴之什第十六  

南有嘉魚之什第十七  

鴻雁之什第十八  

節南山之什第十九

谷風之什第二十  

甫田之什第二十一   

魚藻之什第二十二 

 

 二雅序説(二)大雅  

 文王之什第二十三  

 生民之什第二十四  

 蕩之什第二十五

 

 三頌序説〔周魯商〕 

 周頌 清廟之什第二十六 

 臣工之什第二十七 

 閔予小子之什第二十八

 魯頌 駉之什第二十九 

 商頌

 あとがき

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