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冀東政権と日中関係

冀東政権と日中関係

◎日本の傀儡政権 冀東政権の実像を多角的に考察し、一九三〇年代の日中関係をとらえ直す!

著者 広中 一成
ジャンル 東洋史(アジア)
東洋史(アジア) > 近現代
出版年月日 2017/12/08
ISBN 9784762966064
判型・ページ数 A5・320ページ
定価 8,250円(本体7,500円+税)
在庫 在庫あり
 

目次

第一部 冀東政権の成立─板垣征四郎と殷汝耕


第一章 華北分離工作と板垣征四郎
 第一節 板垣の対中認識
 第二節 「北支政変」
 第三節 防共の高まりと華北分離工作

第二章 殷汝耕と日本
 第一節 日本との出会い   
 第二節 郭松齢事件
 第三節 対日問題に従事   
 第四節 冀東政権設立へ


第二部 冀東政権の主要政策


第三章 冀東政権の対日満外交
 第一節 冀満関係の構築   
 第二節 国旗制定と対日アピール
 第三節 冀東政権の名古屋汎太平洋平和博覧会参加

第四章 冀東政権の財政とアヘン専売制度
 第一節 冀東政権の財政政策
 第二節 税収の回復と交通インフラの整備
 第三節 アヘン専売制度の制定

第五章 華北経済開発と灤河水力発電所建設計画(一九三一年~一九三七年)
 第一節 満鉄の灤河水力発電所建設計画
 第二節 華北における灤河水力発電所建設計画
 第三節 灤河水力発電所建設の中止

第六章 冀東政権の防共政策
 第一節 冀東政権の防共観
 第二節 防共政策の展開と中国共産党の反発
 第三節 「防共成功」宣言とその実態


第三部 通州事件と冀東政権の解消


第七章 通州事件の史的展開
 第一節 通州をめぐる軍事的展開
 第二節 通州事件の経過

第八章 通州事件に残る疑問
 第一節 なぜ保安隊は反乱を起こしたのか
 第二節 通州事件で生じた問題はどのように解決されたのか
 第三節 通州事件で亡くなった日本居留民は通州で何をしていたのか
 第四節 通州事件は日中戦争にいかなる影響を及ぼしたのか

おわりに    

参考文献一覧    
あとがき   
索   引

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内容説明

【はじめに より】(抜粋)

本書の目的は、一九三五年一一月二五日から一九三八年一月末まで、中国河北省通州(正式名は通県。現北京市通州区)にあった冀東防共自治政府(成立時は冀東防共自治委員会以下、冀東政権)について、その成立過程から主要な政策、そして、政権を事実上崩壊に導いた通州事件の展開などをたどりながら、冀東政権の実像を探ることにある。

本書の考察の意義は、冀東政権の実像を明らかにすることにより、日中戦争に至る一九三〇年代の日中関係をより多面的視点でとらえ直すことができる点にあると考える。



The Ji-Dong Regime and Sino-Japanese Relations

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