内容説明
(5) 〔明覚三蔵流〕一帖 東京大学国語研究室蔵 綴葉装一帖。 南北朝時代写本。 法華経中の漢字を字音の韻によって分類し、 「半歯内」 「遍外声」 等の項目を立て排列し、反切・和訓を加えたもの。 九条本 「法華経音」 や高野山金剛三昧院蔵 「法華経音義」 と同じ系列に入るが、 和訓を有するのは他に例を知られていない。 漢字・和訓索引を附載。 〔永正十七年本〕一冊東京大学国語研究室蔵袋綴装一冊。 室町時代写本。 法華経中の漢字を字音のイロハ順に分類配列し、 各字に声点を加えたもの。 高野山金剛三昧院本、 大永2年写本などと同じ系列に属する。この類の法華経音義としては最初の刊行である。〔永和本〕二冊東京大学国語研究室蔵 袋綴装二冊。室町時代写本。 上巻は心空撰述の意義で、 法華経中の漢字を五十音順に分類配列したもの。 慶安2年版本と同じ系統の写本。 下巻は、 「女部」 「水部」 「草部」 「糸部」 に始まる篇立音義で、 この類の法華経音義としては、 初の影印。 田中勘兵衛氏、 山田忠雄氏旧蔵。