目次
第一部 訳 注 篇
『陶情詩集』全百首
第二部 論 考 篇
第一章 新井白石の詩業について ………………………………………………………………… 石川忠久
第二章 新井白石『陶情詩集』について ………………………………………………………… 石川忠久
第三章 新井白石『陶情詩集』の梅花詠をめぐって …………………………………………… 森岡ゆかり
第四章 『陶情詩集』に見える諸本の影響
『文選』(大戸温子)・『玉台新詠』(大戸温子)・『三体詩』(詹 満江)・『聯珠詩格』(市川桃子)
『古文真宝』(詹 満江)・『瀛奎律髄』(詹 満江)・『唐詩選』(市川桃子)・『円機活法』(高芝麻子)
『石倉歴代詩選』(遠藤星希)・『錦鏽段』(市川桃子)
第三部 資料篇
年譜――『折たく柴の記』に見る二十六歳までの新井白石―― ……………………………… 三上英司
引用文献一覧
『陶情詩集』影印
跋(市川桃子・詹 満江)
執筆者紹介(石川忠久・市川桃子・詹 満江・三上英司・森岡ゆかり・高芝麻子・遠藤星希・大戸温子)
索引(語彙・人名)
附録DVD-ROM収録内容一覧
内容説明
『陶情詩集』は、『新井白石全集』(国書刊行会刊・全六冊・明治三十八年~四十年刊)に収録されていない新井白石の最初の詩集である。新井白石は、天明から化政に至る江戸漢詩熟成期に先駆を為す江戸を代表する漢詩人であり、『陶情詩集』には、新井白石の漢詩人としての独創性とともに思想家としての側面も色濃くあらわれている。漢詩人・思想家としての新井白石を理解する上で『陶情詩集』は貴重な資料である。
【本書の特色・構成】
本書は、白石自筆『陶情詩集』(十二世嫡孫新井太氏所蔵)を影印収録し
た『陶情詩集』の総合研究である。
〔訳注篇〕
『陶情詩集』全一百首すべてに【書き下し】【平仄と韻の符号】【詩
形・押韻】【訳】【語釈・用例】を施し必要に応じ【背景】【補説】を
付した。
〔論考篇〕〔資料篇〕
漢詩人としての新井白石及び、中国古典と『陶情詩集』の関係を考察
し、年譜――『折たく柴の記』に見る二十六歳までの新井白石――に
より、青年期の白石の作詩環境・思想形成の背景を明かにする。